2013年10月29日

地産地消や農薬節減なら,食品に虫が混入していても衛生的なの?

朝日新聞の2013年10月27日記事「給食に虫、除いて食べる?捨てる? 岐阜で相次ぎ、議論」から,一部引用。
■「不衛生とは異なる」

 学校給食は、製造から配膳までどの段階で異物が混入するかわからない。例えば、「地産地消」に力を入れる地域では、給食に減農薬の食材を使うこともある。その場合、必ずしも虫の混入が悪いとは言い切れない面もある。

 岐阜市の給食では、地元産の減農薬野菜を使う。加熱処理や流水洗浄などの手順を定めた調理マニュアルがあり、虫が混入しても食中毒などは起こらないという。市教委の担当者は「不衛生の場合とは異なる。虫がいるのは食材が安全な証しでもある」と話す。

この記事を書いた記者及び岐阜市教育委員会の担当者は,「不衛生」の意味を知らないらしい。
学研現代新国語辞典改訂第四版によると,「不衛生」とは衛生的でないことであり,「衛生」とは健康に気をつけ,病気の予防や治療につとめることと説明されている。
地元産野菜であることや農薬節減栽培野菜であることは,食材が衛生的であることや安全であることとは関係ない。もちろん,他地域産野菜や慣行栽培野菜や有機JAS認証野菜であっても,同様である。どんな由来の食材であっても,衛生上問題ないよう前処理した上で衛生的に調理すること,それが調理現場で必要なことだろう。

一連の岐阜市の学校給食問題について,マスメディアによる報道をずっと見ていたが,衛生面を含む工程管理の杜撰さが問題ではないかと感じている。関係者一同が,HACCPの基本を学ぶべきだろう。

同様の問題を食品メーカーが引き起こしたら,消費者はどのような反応をするだろうか。また,マスメディアはどのように報道するだろうか。果たして,「○○食品は原料を地元調達しており,今回のようにハエが混入していても衛生的には問題ない」などと報道するのだろうか。
posted by itoh at 20:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境,食品,農業 | 更新情報をチェックする