2014年02月21日

道路への雪出しに対する宮城県警の見解(回答編)

先のエントリーで示した道路への雪出しに対する宮城県警の見解を質問した私のメールに対して,2月21日にメールにて,宮城県警察本部交通企画課から,次のような回答を頂いた。まずは,次のような丁寧な回答を頂いた宮城県警察本部交通企画課に感謝する。
(私の氏名はitohに置換している)
itoh 様
 日頃より警察活動に御理解をいただきありがとうございます。
 貴殿からの「道路への雪出し」に関するメールを拝見させていただきました。
 道路への雪出しにつきましては、交通の妨げとなる場合やスリップ事故あるいは歩行者の転倒事故等につながる可能性がある大変危険な行為であり、法令上も道路交通法第76条第4項第7号に規定された「公安委員会が定めた禁止行為(宮城県道路交通規則第21条第2項)」に該当する場合もあるものと考えております。
 警察としましては、当該行為を認めた際は、直ちに行為者に対し、その行為の状況に応じて指導警告等を行うなど所要の対応を行っているところでありますが、今後は道路管理者等と連携し県民への周知を図ってまいりたいと考えております。
 今後とも、警察活動に対する御理解と御協力をお願い申し上げます。

               宮城県警察本部 交通企画課

宮城県警の回答では,道路交通法第76条第4項第7号に(中略)該当する場合もあるとあり,道路への雪出しが直ちに道路交通法違反とはならないような表現となっているが,回答冒頭で大変危険な行為でありと断言されているので,道路への雪出しは基本的に道路交通法違反との認識であると思われる。

先のエントリーの私の質問で触れているように,都道府県によっては,道路交通法施行細則や道路交通規則で道路への雪出しの禁止について明記している。それ以外の自治体では,道路交通法第76条第4項第7号に基づいて各公安委員会が判断することになろう。
他の都道府県公安委員会が宮城県警と同じ見解であるとは直ちには言えないが,少なくとも交通の妨げや道路凍結の恐れがある場合は,宮城県警と同様の見解が示されるのではないだろうか。

最後に参考として,雪対策第2次札幌市雪対策基本計画検討委員会の配布資料の中から,「「道路への雪出し禁止」根拠法令」として示されている資料を紹介する。(雪対策第2次札幌市雪対策基本計画検討委員会第3回検討委員会配布資料「別添資料:「道路への雪出し禁止」「路上駐車の禁止」根拠法令(PDF形式:111KB)」)
なお,最後の「道路交通法施行細則(道路における禁止行為)」は,「北海道道路交通法施行細則」のことである。
ネット検索すると,複数の自治体で,この資料で挙げられている道路法や道路交通法を「道路への雪出し禁止」の根拠法令として挙げている。

「道路への雪出し禁止」根拠法令

道路法(道路に関する禁止行為)
第四十三条 何人も道路に関し、左に掲げる行為をしてはならない。
一 みだりに道路を損傷し、又は汚損すること。
二 みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある行為をすること。
第百条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
三 第四十三条(第九十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

道路交通法(禁止行為)
第七十六条 何人も、信号機若しくは道路標識等又はこれらに類似する工作物若しくは物件をみだりに設置してはならない。
2 何人も、信号機又は道路標識等の効用を妨げるような工作物又は物件を設置してはならない。
3 何人も、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない。
4 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
七 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為
第百十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。
十二の四 第七十六条(禁止行為)第三項又は第七十七条(道路の使用の許可)第一項の規定に違反した者
第百二十条 次の各号のいずれかに該当する者は、五万円以下の罰金に処する。
九 第七十一条(運転者の遵守事項)第一号、第四号から第五号まで、第五号の三、第五号の四若しくは第六号、第七十一条の二(自動車等の運転者の遵守事項)、第七十三条(妨害の禁止)、第七十六条(禁止行為)第四項又は第九十五条(免許証の携帯及び提示義務)第二項(第百七条の三(国際運転免許証等の携帯及び提示義務)後段において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

道路交通法施行細則(道路における禁止行為)
第19条 法第 76 条第4項第7号の規定による道路における禁止行為は、次の各号に掲げるものとする。
(2) みだりに交通の妨害となるように道路にどろ土、雪、ごみ、ガラス片その他これらに類する物をまき、又は捨てること。
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道路への雪出しに対する宮城県警の見解(質問編)

2014年2月8,9日の大雪の際,自分の宅地に積雪した雪を,自宅前の道路,しかも行政の除雪対象以外の道路に出している住民がいたので,止めるよう注意した。その時は既に道路上に大人の膝上までの積雪があり,自動車の通行が困難な状態にもかかわらず,さらにその上に雪出ししていたため,自動車の通行がさらに困難になると判断したからである。

道路への雪出しについては,ネット上でも様々な意見が出ている。私は,道路への雪出しは交通の妨げになり危険な行為であるため,道路交通法等にも違反する行為ではないかと思っている。
道路への雪出しについて,道路交通法を所管する警察がどのような見解を持っているか確認するため,宮城県警ウェブサイトの相談メール投稿フォームから次のような質問を提出した。
宮城県警
担当者 殿

道路への雪出しについて,宮城県警としての見解を知りたく,ご連絡しました。

比較的積雪量の少ない宮城県においても,冬季は毎日冷え込み,道路凍結の恐れもほぼ毎日あると思います。
そのような気象条件の中,宮城県においても,道路への雪出しは交通の妨げ・危険となるものであり,道路交通法第七十六条に違反する行為ではないかと思いますが,宮城県警としてはどのような見解をお持ちでしょうか。

宮城県道路交通規則第21条(1)に「氷結するおそれがあるときに、道路に水をまくこと。」とあります。雪は温度条件によって水の形状が変化したものですので,この第21条(1)の「水」は「雪」も含まれるのではないかと思うのですが,このような解釈で間違いはないでしょうか。この解釈が間違いなければ,宮城県平野部でも冬季はほぼ毎日道路凍結の恐れがある程度に気温低下しますので,道路への雪出しも「氷結するおそれがあるとき」に該当すると思われますので宮城県道路交通規則違反にも違反する,すなわち道路交通法第七十六条第七項に違反すると思いますが,このような解釈で間違いないでしょうか。なお,平成25年11月21日発表のプレスリリース「冬タイヤ・滑り止め装着のお願い!!~国土交通省と宮城県警察が合同で呼びかけを実施~」では,「住民の皆様へ 除雪時のお願い」として4項目挙げられており,その2番目に「車道や歩道に雪を出さないで下さい。」とあります。これは,宮城県警として,道路への雪出しが交通の妨げ又は危険行為と認識している上での注意喚起と思いますが,そのような解釈で間違いないでしょうか。このような解釈で間違いなければ,このプレスリリースは,道路交通法第七十六条第七項の「公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為」に該当するものと判断してよろしいでしょうか。

また,比較的気温の高い日は,午前に道路へ出した雪が夕方までに溶けてなくなる場合もあるかと思います。この場合でも,一時的にせよ,溶けてなくなるまで,雪は交通の妨げとなる塊又は轍として道路に残っていると思います。このような場合も,道路交通法第七十六条や宮城県道路交通規則第21条(2)に違反すると思いますが,このような解釈で間違いないでしょうか。

他の都道府県の一部では,例えば隣県では岩手県(岩手県道路交通法施行細則)と山形県(山形県道路交通規則)では,道路への雪出し禁止を明文化しています。宮城県道路交通規則では,道路への雪出しについての明確な記載はありませんが,道路への雪出しについて岩手県や山形県と同様に解釈してよろしいのでしょうか。

長くなりましたが,以上の点について宮城県警の見解を教えてください。
このような質問をしたのは,今冬を始めとする毎冬,私の住む近隣で道路への雪出し行為が散見され,道路へ出された雪が凍結し轍や塊となって交通の妨げとなっている現状があるからです。
時として,道路へ雪出しするタイミングでその箇所を通過した際に雪が自動車や自転車に当たる,或いは歩行の妨げになるといった体験を何度かしたからです。

本来であれば,法律の解釈や警察の見解を聞く以前に,モラルの問題として,道路への雪出しが周囲に迷惑となることを各人が理解するのが一番だと思います。
しかし,こちらから注意する際,相手によっては,道路に雪を広げたほうが融雪が進む,法律では道路への雪出しは禁止されておらずこちらの勝手だから文句を言うな,などと言われる場合があるため,宮城県警としての見解をきちんと聞くことが必要と思った次第です。

なお,回答いただいた場合には,インターネット等で公開させていただく場合がありますので,ご了承願います。
posted by itoh at 16:30| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | 更新情報をチェックする