2015年01月17日

シンポジウム「生物農薬-この20年の歩みと今後の展望」に参加して

2015年1月16日,(一社)日本植物防疫協会主催のシンポジウム「生物農薬-この20年の歩みと今後の展望」に参加した。
この20年間の生物農薬の開発・普及についての概略が発表者各々の立場で解説され,非常に面白かった。
詳細は,そのうち日植防のウェブサイトにUPされると思うので,そちらを参照いただきたい。

今回のシンポジウムで,一つ気になる点があった。
それは,生物農薬を選ぶ目的の一つとして,食の安全性を挙げる発表者が複数いたことだ。つまり,化学合成農薬を忌避し,その代替技術の一つとして生物農薬が選択されたというもの。
化学合成農薬を忌避する消費者としての視点であれば間違いではないのだろうが,行政や農薬メーカーの立場からそうした意見を取り上げることに違和感を感じた。
本blogで何度か取り上げているが,農薬等を適正使用していることを前提として,栽培方法の違いが食品の安全性に影響を及ぼすことはない。一方,優良誤認を疑わせる表示は,景品表示法に抵触する恐れがある。
行政や農薬メーカー,特に行政組織の職員であるならば,コンプライアンスの観点からも,農業者をミスリードするようなことには注意すべきだろう。

限られた発表時間のため,各発表者ともその点まで触れる時間がなかったのだと思いたいが,個人的にどうしても気になったので,ここに記しておく。
posted by itoh at 20:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境,食品,農業 | 更新情報をチェックする