2015年11月09日

ベストとワーストの日本食

2015年11月9日食品安全情報blogに、次に引用する、なかなかcoolなレビューがupされている。
・ ベストとワーストの日本食

Best and Worst Japanese Foods

by Andy Bellatti | November 04, 2015

http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/article/best-and-worst-japanese-food

もし調理が少ない食品を探しているのなら生の魚を切っただけの刺身のような日本食がいいかもしれない。心臓に健康的なアボカドと繊維の多い玄米と抗酸化物質の多い緑茶の寿司ランチは良さそうに聞こえる。しかし塩と油をたくさん食べるのでベーコンチーズバーガーのほうがましになることもある。

米国では寿司の人気が高まり1960年代に最初の1店ができてから今や約4000店がある。同時にアメリカナイズされ、「フィリーチーズステーキ寿司ロール」のような「モンスター」巻き寿司もできている。

ここに注文すべきメニューと注文すべきでないものを示す。

5つの最悪日本食

1.みそ汁-ナトリウム爆弾

2.スパイシーロール-マヨネーズ入りの巻物

3.天ぷら

4.うどん ナトリウムが多い

5.火鉢(鉄板焼きのことらしい)

ベスト5

1.枝豆

2.刺身

3.シシトウ

4.冷や奴

5.ほうれん草のおひたし

(写真が見るからにノルウェーサーモンな感じで、それとアボカドが日本食の代表って言われるとなんだかな。塩はどうしようもない欠点。)

なお、括弧内はuneyama氏のコメント。
「和食日本人の伝統的な食文化」がユネスコの無形文化遺産に登録されたからといって、必ずしも「和食」が健康的な食事とは言えない。そもそも、「和食」の安全性が評価されたわけではなく、全く別の価値観で選定されたことを、きちんと理解しよう。
posted by itoh at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境,食品,農業 | 更新情報をチェックする

2015年10月04日

スウェーデンにおけるコメとコメ製品のヒ素による問題

食品安全情報blog2015年10月1日レビューに、スウェーデンにおけるコメ及びコメ製品に含まれるヒ素対策についての「研究がコメとコメ製品のヒ素による問題を明らかにする」というレビューがある。以前から、ヨーロッパにおけるコメやコメ製品に含まれるヒ素についてのレビューが度々紹介されている。日本の主食でもあり、自分自身普段から毎日食べているものであるから、いつも興味深く読んでいる。
今回のスウェーデン食品局の情報も、今まで読んできた情報と概ね内容は同じで、とにかく毎日コメやコメ製品は摂取しないこと、特に乳幼児へ与えるのには注意すること、といった内容。詳細は当該レビューや原文を参照いただきたい。
このレビューの中で、uneyama氏のコメントがあって、これも参考になる。スウェーデンで流通しているコメやコメ製品の無機ヒ素含量が日本のコメよりずっと低いこと、それでも問題としているのには正直驚いた。

このレビュー最後のuneyama氏の、次のコメントが秀逸である。
「EU基準を満たさないコメ」なんて日本では普通だけど消費者団体は騒がない。減農薬を宣伝してヒ素の多いコメもある。

アジア人は欧米人より遺伝的にがんリスクが低いようなのでコメのヒ素対策すればさらにがんが減る可能性はある。もっともタバコ対策すらできない現状ではね。

重要なのは「多様な食品」、であって和食がいいなんて言ってるのは日本だけ。韓国伝統食がいいと言っているのが韓国だけなのと同じただの偏狭なナショナリズム
posted by itoh at 16:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境,食品,農業 | 更新情報をチェックする

2015年09月11日

コンプライアンスが欠如した消費者庁

食品安全情報blog2015年9月11日レビューの最後に、「・蹴脂粒問題、消費者庁の安全性評価を不十分と考える理由」と題して、uneyama氏のコメントが掲載されている。
今春から始まった機能性表示食品制度において、株式会社リコムが機能性表示食品として届け出た「蹴脂粒」についての消費者庁の対応についてのコメント。「蹴脂粒」に含まれているエノキタケ抽出物は、特定保健用食品の審査で食品安全委員会から「安全性が確認できず評価できない」とされ、特定保健用食品として許可されたなかったもの。この「蹴脂粒」の消費者庁の取扱いについてFOOCOM.NETの松永和紀氏が批判的に取り上げ、それに対して板東久美子消費者庁長官が反論した。
これらについてuneyama氏がコメントしたものだが、その最後の部分を引用する。
消費者庁が虚偽誇大宣伝による経済的損失から消費者を守らないことも驚きだったが食品の安全性すら踏みにじるとはおそれいった。

事の詳細は、uneyama氏のコメントや参照リンクを見ていただきたい。

安部晋三氏の肝煎りで始まった機能性表示食品制度とはいえ、中央官庁がコンプライアンスを軽視して良いのだろうか。こんなだから、地方自治体の産業振興部署もこの制度に乗っかって、自分とこの産品を差別化して販売しようと企むのだ。情けない...。


<参考リンク>
FOOCOM.NET
「安全性が確認できない」トクホ “却下”の製品が、機能性表示食品に
蹴脂粒問題〜この場合、安全性と機能性は表裏一体
機能性表示食品制度は、自壊した〜蹴脂粒問題に思う
蹴脂粒問題、消費者庁の安全性評価を不十分と考える理由

板東長官、『蹴脂粒』で見解(Net IB News)

食品安全情報blog2015年9月4日レビューの一番最後

株式会社リコム
posted by itoh at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境,食品,農業 | 更新情報をチェックする

2015年08月17日

読書感想文:「食品を科学する 意外と知らない食品の安全」

『食品を科学する 意外と知らない食品の安全』を読んだ。
「食品の安全を守る賢人会議」が編著となっているが、要は内閣府食品安全委員会の委員6人が、各章を担当して執筆したもの。洒落もあるのだろうが、“賢人会議”というネーミングはどうかと思う。少なくとも私は、上から目線に感じる。
本書編纂の目的が、「はじめに」(姫田 尚、食品安全委員会事務局長)に次のように述べられている。
科学的な事実を、できる限り分かりやすくお話し、私たちが食品安全について正しい知識が得られるように中立公正で科学的な信頼できる冊子を制作しました。

この目的のとおり、全体を通して、専門家が一般人に分かりやすく解説されており、入門書としてはバランス取れていて悪くはない。ただ、各章とも、もう少しポイントを絞って解説した方が良かった気がする。私としては、全体的に説明不足の印象が残った。

第1章と第2章は、内容は別として、書き振りが上から目線な感じがした。謙れというつもりはないが、もう少し書き様があったのではないか。また、第2章の農薬の安全性評価では、アクリフーズ事件以降、ARfD・短期暴露といったキーワードが比較的身近になっているし、昨年度末以降、農薬登録に関連して農業生産現場でも話題となっているのだから、ADIの解説のみではなくARfD・短期暴露についても解説すべきだった。

第3章の脂質の話は難しかった。これは、昔から化学が苦手な私の勉強不足によるものなので、素直に反省したい。章冒頭で植物油の食用化が比較的近年であることは案外知られていないので、良い解説だったと思う。トランス脂肪酸摂取については、日本でも一部の集団は注意が必要なこと、なぜその集団に注意が必要なのかという点については、もっと具体的に解説すべきだったと思う。確か、若い女性群等、洋菓子や菓子パン等の摂取が日常的に高い集団は、トランス脂肪酸摂取量が総エネルギー摂取量の1%以上となるリスクが高かったと記憶している。

第4章は、分かり易く説明しようとする意図は分かるのだが、もう少し詳しい解説が欲しいところ。例えば、なぜ最近はおにぎり由来の食中毒が減ったのか、その理由がない。恐らく、手洗いの励行や手袋の利用など、工程管理の改善によるものだと思う。

第5章では、メチル水銀の人体毒性に関連して水俣病を取り上げた際、なぜ原因企業のチッソの名前を出さなかったのだろうか。メチル水銀の毒性そのものを知るのにチッソの名前は必須ではないが、水俣病を知る上では必須である。116-120ページにかけて水俣病について丁寧に解説しているのだから、私はチッソの社名を出すべきだったと思う。なお、同章最後のコラムで、魚類はメチル水銀を排出出来ないことを初めて知った。ほ乳類は、排出するメカニズムを持ってるとのこと。「生物濃縮」と一言で表現しても、物質によってその代謝は異なる可能性があるので、一つ一つ丁寧に理解する必要があると感じた。

最後の第6章は、台所から見たリスクマネジメントということで、本書の中で一番親しみやすく読み進められた。一つ残念だったのは、写真がモノクロのため、食品の加熱状況の違いがよく分からなかったこと。予算的なことがあるのは分かるが、写真を見て違いが分かるよう、もっと工夫してほしかった。あれでは、写真を載せた意味があまりない。
posted by itoh at 16:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境,食品,農業 | 更新情報をチェックする

2015年08月04日

GAPについて、きちんと考えよう

購読しているメールマガジン「安心!?食べ物情報」の821号で、GAPについて非常に興味深いまとめ方をしていた。
詳しくはリンク先でお読みいただきたいが、本来GAPとは何か、その基本を振り返る良い内容となっている。ここで指摘されているJGAP協会の姿勢は、農業改良普及組織にもそまま当てはまる。本来GAPは農業者が自らのために行うものであって、農産物の差別化販売を目的としたものではない。それを、差別化販売に結びつかないと不平・不満を言って、GAP(や有機JAS・特栽・エコファーマーなど)を公然と批判・ダメ出しするのが、農業改良普及組織である。農林水産省生産局の思惑もあるのだろうが、あまりにも稚拙な発想で、怒りを通り越して呆れるしかない。

なお、同メールマガジンの前半の記事も必読もの。あまりにも間抜けな保護者のために、子どもが痛い思いをしたという食中毒事故の紹介。この記事では触れられていないが、その後の調査で、沢水から病原性大腸菌が検出されたと報道されていた。
posted by itoh at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境,食品,農業 | 更新情報をチェックする